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【特集】「REALITY」×「cluster」 アバター連携で広がるバーチャル体験の可能性

6月10日、株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが運営するバーチャルライブ配信アプリ「REALITY」と、クラスター株式会社が運営するバーチャルSNS「cluster」とのアバター連携機能がリリースされました。「REALITY」ユーザーは自身のアバターのまま「cluster」のバーチャル空間に入り、音楽ライブやカンファレンスなどのイベント、友達と遊べる常設ワールドに参加することができます。今回は、共同開発に携わった4名による座談会を実施。アバター連携機能の特徴やユーザーからの反響、今後の展望をうかがいました。

松下(以下、じつぞん※) 松下(以下、じつぞん※):株式会社Wright Flyer Live Entertainment プラットフォーム事業部 プロダクトチーム
「REALITY」プロダクトマネージャー。アバター開発を担当。

山内(以下、ようてん※) 山内(以下、ようてん※):株式会社Wright Flyer Live Entertainment プラットフォーム事業部 エンジニアリンググループ エンジニアリング4チーム マネージャー
エンジニアとして「REALITY」のアバター開発を担当。

田中(以下、じょんそん※) 田中(以下、じょんそん※):クラスター株式会社 CTO
プラットフォーム事業部長として開発業務全般のディレクションを担当。

東峰(以下、とみね※) 東峰(以下、とみね※):クラスター株式会社 プラットフォーム事業部 プロダクトマネージャー
「cluster」プロダクトマネージャーを務める。

※SNSや社内でのニックネームを掲載

【サービス紹介】

REALITY

REALITYはスマートフォン向けバーチャルライブ配信アプリです。簡単な操作で自分だけのオリジナルアバターを作成し、モーションキャプチャ技術を用いてアバターを動かすことができるライブ配信を通じて、視聴者とコミュニケーションを取ったり受け取ったギフトを通じて収益化したりすることができます。また人気VTuberの出演する番組が定期的に配信されるなど、5GやVR/ARの普及を見据えて最先端のインタラクティブエンターテインメントを提案し続けています。

cluster
誰もがバーチャル上で音楽ライブ、カンファレンスなどのイベントに参加したり、友達と常設ワールド、ゲームで遊ぶことのできる「バーチャルSNS」を展開しています。スマホやPC、VRデバイスから数万人が同時に接続することができ、これにより大規模イベントの開催や人気IPコンテンツの常設化を可能にし、オンラインでの“集まる”体験を再定義してまいります。

オリジナルアバター作成からバーチャルイベント参加までスマホ一つで完結!

ーー「REALITY」と「cluster」それぞれのサービスの特徴を教えてください。

じつぞん じつぞん:「REALITY」は誰でも簡単にスマホでアバターをつくることができ、そのアバターを使ってライブ配信ができるアプリです。友達とコラボして一緒にライブ配信したり、配信中にゲームで遊んだりその様子を実況中継できたりするのがユニークなところですね。他社のライブ配信アプリも含め、友達と一緒に配信したりチャットしたりという点でSNSに寄ってきているなと感じていて。「REALITY」も友達同士のコミュニケーションに使われることが多いです。

ようてん ようてん:みんなで遊べるアプリってことですね。

じつぞん じつぞん:あと、とにかくアバターがかわいいです!

とみね とみね:「REALITY」に比べると、「cluster」はアバターではなく空間にフォーカスしているサービスです。3Dモデリングしたバーチャル空間にアバターがプレイヤーとして入って遊べる空間を提供していて、「バーチャルSNS」と呼んでいます。これまではVTuberの音楽ライブといったイベントに使われることが多かったのですが、今年3月にスマホアプリ対応と併せて、いつでも遊びに行ける「ワールド」というバーチャル空間を常設しました。ユーザーさんが自分でつくったワールドをアップロードすることもできて、一人であるいは友達と遊んだり、たくさん人を集めて大規模イベントを開催したりと遊び方の幅が広がりました。

じょんそん じょんそん:最近だとユーザーさんがつくったゲームをワールドに搭載できるという新機能をリリースしました。ユーザーさんに楽しく遊んでもらうのはもちろん、ユーザーさん自身が遊ぶ機能をつくれるというところにもフォーカスしてサービスを展開しています。

ーー今回リリースされたアバター連携機能とはどのようなものなのでしょうか。

じつぞん じつぞん:「REALITY」でつくったアバターを「cluster」のバーチャル空間に持ち込んで遊べるようになりました。これまでも自分でカスタムしたアバターを「cluster」にアップロードしてワールドで遊ぶことはできましたが、PCを使って3Dモデリングをするなど基本的にPCが必要でした。それが今回の連携機能により、オリジナルアバター作成からバーチャルイベント参加までスマホだけで完結できるようになったのが大きなポイントです。簡単にアバターをつくることができる「REALITY」とアバターが遊べる空間を提供したりつくったりできる「cluster」が、互いの機能を補完した形です。

じょんそん じょんそん:背景としては昨年末から両社で話し合いが進められて、今年1月6日に資本業務提携が行われました。これに基づいてまずはアバター連携をやろうということで開発を進めていって、今回のリリースに至っています。最初はデータの流れをどうするかといった技術面やセキュリティ面の話をじっくり詰めてましたね。

ようてん ようてん:そうですね。実はプログラミングとして特別に難しいことはしていなくて、それよりもユーザーさんに安心して遊んでもらえるように安全性をどう担保するかというところの仕組みづくりに時間をかけていましたね。あと、VRM※という共通のフォーマットの上で、「cluster」にあわせて「REALITY」のアバターをひと項目ずつすり合わせて調整していったのが苦労したところではあります。

じょんそん じょんそん:「REALITY」からVRMにデータを吐き出してもらって、それを「cluster」にアップロードするという形になったので、こちらは受け入れ口をつくったくらいで、システム自体を大きくいじることはなかったですね。

※VRM:VRMコンソーシアムが提唱する、VRアプリケーション向けの3Dモデルデータを扱うためのファイルフォーマット

ようてん ようてん:お互い既存サービスが動いちゃっているので、その邪魔にならないように、止めちゃわないようにというのは気を付けていました。

とみね とみね:僕は「cluster」というサービスのロードマップを考える役割なので、他のリリースとタイミングを合わせたりずらしたり、その辺の細かい調整を行って6月10日にリリースすることができました。

「こんな遊び方できたら面白いんじゃない?」を形に

ーーそもそもアバター連携というアイデアが生まれたきっかけは?

ようてん ようてん:今回の資本業務提携は「VTuber業界をもっと面白くしたい」という考えのうえに成り立っていて、クラスターさんが面白いことをやっているのはもちろん知っていましたし、この業界はお互いがワイワイやっているのを楽しんでいる感じがあって。それで「cluster」と「REALITY」という2つの要素を並べた時に、一緒になったらこういう遊び方ができるんじゃない?というのは実は多くの人が考えていたことなんじゃないかなと思っています。実際に「楽しそうだからやってみようぜ!」という勢いがあったし、「こんな世界がつくれたら楽しいよね」という価値観を互いに共有できている実感があります。

とみね とみね:同じ山を登っているんだけど、登り方がそれぞれ違うというか。

ようてん ようてん:そうそう、目指すものは一緒で、登山口が別という感じでしょうか。

とみね とみね:VRMという共通形式もあるしコンソーシアムもあるけれど、がっつり企業同士でタッグを組んでアバターデータの連携をした事例ってまだあまりないんじゃないかと思っています。

ーー実際に一緒にやってみて、共通点はありましたか?

じつぞん じつぞん:情報の扱い方やコミュニケーションの仕方も含めて、「どこまで言えば伝わるか」という感覚が近いのですごくやりやすかったですね。使っている言語や文化が全然違う会社だと細かい確認をしなきゃいけないところ、クラスターさんとは開発スタイルが近いのか、いつもの言葉でコミュニケーションができました。

ようてん ようてん:「こういう数字が出たんですがここどうにかなりませんかね」とか、こちらの意図をすぐに理解してもらえるので楽でした。

とみね とみね:Slackで共有チャンネルをつくってやり取りしていて、お互い普段の仕事と地続きでやれたので違和感なかったですね。

じょんそん じょんそん:キックオフ直前に、開発メンバー同士が話す機会をつくってもらったのも良かったですね。

ようてん ようてん:コロナウイルス感染症の影響もあって対面でのコミュニケーションはあまりしていなくて、実はこのメンツで集まるのは今日が初めてという(笑)。

じょんそん じょんそん:ずっとGoogle MeetとSlackで連絡を取り合ってましたからね。

ようてん ようてん:僕はこのメンバーに対して、リアルアバターでの対面は今日が初です。

じょんそん じょんそん:ようてんさんはずっと「REALITY」のアバターで会議に参加してましたからね。でも本当に良い関係性が築けて、結構深い話もできましたね。

じつぞん じつぞん:そうですね。僕たちも「REALITY」のアバターを外に出せるようにしたのは公式では初めてなんです。アバターは大事な資産なので、外に出した結果、雑に使われたり改変されたりしてしまうリスクには慎重になっていて。その辺のことや技術的に対応できるかどうかといったことのバランスを見ながら開発を進めてきました。

とみね とみね:もちろん資本業務提携がベースにはありますが、コミュニケーションをとりながら、しっかり連携体制をつくることができたのが良かったですね。

「ユーザーさんの適応力が速すぎて驚きました(笑)」

ーーユーザーからの反響はいかがですか?

ようてん ようてん:とても楽しんでもらえてますが、当然のように使いこなしていることに驚きました。

じつぞん じつぞん:「cluster」のワールドのなかにカラオケルームを模したものがあるんですが、早速「REALITY」のユーザーさんたちが集まってカラオケで盛り上がるとか。適応するの速すぎ!って思いました(笑)。ほかにも記念撮影したり動画撮ったり、VRヘッドマウントディスプレイを持っている人は手を動かして遊んだり。「楽しい!」「こんな写真撮れた!」みたいな声が多くて、皆さん「cluster」のワールドを存分に楽しんでくれていますね。

ようてん ようてん:元々PC向けのVRヘッドセットで遊んでいた身としては、必死に調べて準備して機材も揃えてやっと遊べる特別な体験という認識だったのですが、学生さんたちがスマホを使ってアバターでワールドに乗り込んでワイワイ騒いで遊ぶということをリアルと同じ感覚でやっているのを見て、やってよかったなぁって達成感がありました。

とみね とみね:ツイッターでもたくさんコメントが流れてて嬉しいですね。「cluster」はこれまでバーチャル空間でイベントをやるというところにフォーカスしてきて、そういったユーザー層が多かったのですが、今回の連携機能によって「友達と遊ぶための場」として使ってくださるユーザーさんが一気に増えました。こんなにスムーズに遊びにきてくれるんだというのが正直びっくりしたところでもあります。

じょんそん じょんそん:「『REALITY』でつくったアバターで『cluster』に行けたら最高じゃない?」と過去につぶやいていたユーザーさんがそのツイートを掘り起こして「言ったとおりになった!」ってコメントしてたのがすごく印象的でした。2つのアプリを連携させるには連携用のコードを入力しなければならないんですが、その辺もすんなりクリアしてくれて良かったなと思っています。リリースした当日か翌日くらいには「『REALITY』のアバターで集まってファッションショーしよう!」とか盛り上がってくれていて。

じつぞん じつぞん:それ見てました!「cluster」のワールドをつくっている方が、使ってくれる人がいっぱい増えて喜んでいるというのを聞いてこちらも嬉しくなりましたね。

じょんそん じょんそん:ニュースリリースに写真を使わせてもらったワールドがすごく人気が出ているんですよね。映える写真が撮れるって。

じつぞん じつぞん:そうそう、聖地みたいになってますね(笑)。

じょんそん じょんそん:「REALITY」のユーザーさん同士で「『cluster』っていうアプリがあってね」ってツイッターで情報共有してくれていたり、コミュニティ内で使い方を教え合ったりしているというのを聞いて、ユーザーさん同士のつながりがあるからここまで広がっているんだなと感じています。

じつぞん じつぞん:「REALITY」のコアなユーザーさんが率先して楽しんでくれていて、そこを軸に広がっている感じはありますね。

「REALITY」と「cluster」の世界をシームレスにつなげたい

ーー今後はどのような共同開発を進めていくのでしょうか。

じょんそん じょんそん:バーチャル音楽ライブなど「cluster」のイベントと連動した限定アイテムを「REALITY」で販売して、そのアイテムを身に着けたアバターが「cluster」のワールドに遊びに行けるようにしたいなと構想しています。

じつぞん じつぞん:バンドTシャツを着てライブを見に行くと、一体感があってより楽しくなるという感覚ですね。

じょんそん じょんそん:ただしイベントには多くのユーザーさんが集まるので、現時点では描画の負荷を抑えるために自分以外のアバターは画一的に表示されるようにしていて、自分のアバターがどんな姿なのかを他のユーザーさんに見てもらうことはできないんです。この制限の問題をどうクリアしていくかが今後の課題だと思っています。

ようてん ようてん:そうですね。将来的には「cluster」でのイベントにグッズを身に着けて参加できるようにしたいのですが、まずは「REALITY」で遊ぶ時のアバターアイテムとして装着できるようにするなど、部分的にでも進めていけたらいいですね。

じょんそん じょんそん:アイデアレベルで「こういうのやりたいね」というのはいろいろ上がっていますからね。

じつぞん じつぞん:今回のアバター連携機能は想定以上に多くの方に使ってもらえているので、さらに解像度を上げてどう活用されているかをキャッチしていきたいですね。あと、お互いの世界をシームレスに融合することが大事かなと感じています。こっちがアバターでこっちがワールドでという話だけではなくて、境界線を意識せずにユーザーさんに楽しんでもらう、その結果経済が成り立つみたいなことを実現できたらと思っています。

ーー最後に、「REALITY」「cluster」のサービスや今回のアバター連携機能についてPRをお願いします。

じつぞん じつぞん:今回リリースしたアバター連携機能は、スマホがあればアバターを通じて友達とコミュニケーションをとることができます。まるで同じ空間にいるようなリアルな感覚をぜひ体験してみてほしいです!「REALITY」は今後もアバターアイテムや遊び方の幅を広げていきます。「なりたい自分で、生きていく。」というコンセプトのもと、友達と遊んだりイベントに参加したりと、生きていくうえでの全般のことを体験できるようさらに進化させていきます。

ようてん ようてん:3Dアバターを手がけるなかで「こんなことできたらいいね」と生まれてきた数多くのアイデアの中の一つをついに実現できました。クラスターさんとの共同制作をもっと加速させて、ユーザーさんの声に耳を傾けながら「技術的に今すぐにでもできること」と「こんなことできたらいいな」の両方を形にしていきたいと思っています。

とみね とみね:今年3月のスマホアプリ対応と今回のアバター連携によって、ディープに遊んでくれているユーザーさんに加えて新しい層のユーザーさんが「cluster」を活用してくれるようになり、「一般の方が当たり前にバーチャル空間を体験する」という会社として将来的に目指しているところを一部具現化できたと感じています。こうしたチャンスをもっと広げ、「cluster」をより多くのユーザーさんに遊んでもらえる場にしていきたいと思っています。改善の余地はまだまだあるので、バーチャル空間でより快適に過ごしてもらう、新しい人と知り合える機会をつくるなど、あらゆる視点からより良いサービスにしていきます。

じょんそん じょんそん:今回の連携で「バーチャル経済圏のインフラをつくる」というクラスター社のビジョンの実現に一歩近づけたと実感しています。「REALITY」や3Dツールなどとの連携をどんどん強化して、バーチャル空間の可能性をもっと大きく広げていきます。

以上

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