「伝える」難しさを実感!VTuberに求められる表現テクニックとは?

-2019年度千葉大学共同授業レポート-

こんにちは、社会貢献チームの牛腸です。

グリーでは毎年CSR活動の一環として、千葉大学教育学部と共同で「教育の情報化」を担う教員の育成を目的とした授業をプロデュースしています。

今年の授業では、千葉大学教育学部附属小学校6年生がVTuberを通して「なりたい自分」になって体験型学習ゲームを作成・発表することで、「創造力」や「表現力」を学ぶことをテーマとしています。1月に実施される研究授業に向け、今回は、コミュニケーション技法について学ぶワークショップの様子、また大学生と6年生が進めている準備作業の様子をお伝えします。

これまでのレポート
2019年11月11日:2019年度千葉大学共同授業がスタートしました
2019年12月05日:小学生がアイドルやゴリラに!?VTuberになってさまざまな表現方法を学びました。

言葉で伝えた先にあった“予想外”

1コマ目の授業では、グリー社会貢献チームの小木曽が「コミュニケーション技法」について学ぶワークショップを行いました。伝えることの難しさを体感してもらう実験として、1人が前に出て、自分だけが見ることのできる絵を、言葉だけで皆に説明していきます。

「丸の中に四つ葉みたいな模様があって、それが縦とか横とか斜めに並んでいます。」

身振りを交えたいのをぐっとこらえながら、またそれを聞く子どもたちも、質問したい気持ちを抑えながら、あっという間の2分間が終了。説明をもとに、各々白い紙に向かって絵を描いていくのですが……

スクリーン上に「伝えたかった絵」が映し出されると、子どもたちからは一斉に「あぁー!」と驚きと納得が入り混じった声があがりました。どの児童も、自分が想像していた絵とは違っていたようです。

「言葉で伝えたことがどういう意味だったか、後から絵を見ると、一瞬でわかるよね。」という小木曽の言葉に皆、大きく頷きます。情報発信の難しさを体感するとともに、「どんなに頑張って伝えても、予想外のことが必ず起こる」ということにも気づくことができました。

ワークショップのまとめでは、小木曽から、私たちの日々のコミュニケーションが、言葉だけではなく、身振り、表情、話す速度、声の大きさなどを無意識に組み合わせながらおこなわれていることを伝えました。そしてVTuberになった時には、

  • 「開始」「終了」をしっかり宣言
  • 相手が理解しやすいかを考え、文字数は極力減らす
  • 話す速度はゆっくりと
  • 身振りは大きく
  • 語尾をしっかり発音


これらを普段以上に意識することが大切であることを説明し、ワークショップは終了しました。

VTuberになる準備をしよう!

ワークショップを通じ、VTuberでの表現方法を少し意識し始めた子どもたち。後半の授業では、大学生のサポートのもと、5年生向けに最後の授業で実施する「体験型学習ゲーム」づくりに取り掛かります。
詳しいゲームの内容は現段階ではお伝え出来ませんが、7班に分かれて、それぞれのテーマでキャラクターやクイズを作成しています。

  • 5年生が楽しんで学べるクイズ形式はなんだろう?
  • どんなセリフや口調にすればいいんだろう?
  • 女の子のキャラクターを男の子がやったら、予想外で面白いかも?


クイズの中身をiPadを用いてインターネットによる調べ学習をしたり、実際のクイズ出題時に利用するバーチャルライブ配信アプリ「REALITY」の前で動作を確認したりなど、子どもたちが主体となって進め、大学生が見守りました。

さあ次回はいよいよ、6年生がVTuberになってクイズを出題、ヒントを集めながらゴールを目指す体験型学習ゲームを5年生向けに実施します。
VTuberになりきってのリアルタイムでのコミュニケーション、どんなキャラクターがどんなクイズを出題するのか、ぜひお楽しみに。

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